アクト・オブ・キリング オリジナル全長版
The Act of Killing
アクト・オブ・キリング オリジナル全長版 2時間48分
監督:ジョシュア・オッペンハイマー
Review
うっかりGYAOでアクト・オブ・キリングのボタンを押してしまいました。
内容は知っていたので、詳細を読んでみようと思ったら視聴ボタンでした。
全長版で長かった。ドキュメンタリーなので淡々と進行していきます。
1965年、右派勢力による「共産党員狩り」と称した大虐殺が行われた事件を追った作品。実際に虐殺に関わった者たちに殺害方法の再現を取材、本人に演じさせるという異色のドキュメンタリー映画。
「お前にとっての地獄は俺にとっての天国だ」映画館前のダフ屋が国の政策により1000人以上を殺害し、誰もが恐れる英雄となり金と名声を得て満ち足りた生活を送っていた。まるで虫けらを殺すように人を殺す様子を自慢げに、そして楽し気に実演しながら説明する姿は罪の意識の欠片もない。
尋問の再現を指導した後、自身が尋問される側となって撮影するが、殺害される側の痛みと恐怖を疑似体験することで心境に変化が。「私は犯罪者なのか?」
恐怖が支配する世界、群集心理の恐怖、正義と悪、加害者と被害者とは、人の持つ深淵を覗き考えさせられる作品。