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彼女と彼女の猫|新海誠
だいぶ昔にオリジナルの『彼女と彼女の猫』を見ました。その当時『ほしのこえ』の評判を知人から聞いて作品を見てみたのですが、新海誠作品に衝撃を受け、他の作品を探していて行き当たった作品でした。
リメイク版では絵柄もストーリーも明るくハートウォーミングな物になっていて驚きました。タイトルと彼女と猫のお話という共通点以外別物の作品ですね。
それに対してオリジナルは初期の新海作品の特徴が色濃い作品で、少キャスト、語り部口調の進行、日常風景の細かな描写が作品世界にどんどんと引き込んでいきます。モノクロで物語も暗い寂しさなどが表現されています。
今回は『君の名は。』を視聴した流れで関連作品として上がってきた『彼女と彼女の猫』に、こんな絵柄の作品だったっけ・・・と視聴ボタンをポチっとな。リメイク版があることを初めて知りました。
彼女と彼女の猫 テレビアニメーション版
瑞々しく繊細な映像表現によって、国内外を問わず多くの人に愛される作品を送りだしてきたアニメーション監督・新海誠。そんな新海の原点とも言える珠玉の作品「彼女と彼女の猫」が、俊英スタッフ陣の手によるテレビアニメーションとして、新たな姿でよみがえる。
ある夏の一番暑い日、彼女と、彼女の飼い猫である“僕"の暮らしが始まった。彼女は、通っている短大の卒業を控え、就職活動に追われる毎日を送っている。いつも頑張っている彼女にとって、“僕"と過ごす時間は、互いにひと時の安らぎを感じられる、とても大切なものだった。しかし、家族のことや、友達のこと、将来のこと…いろいろなことがうまくいかず、彼女は次第に傷つき、立ち止まってしまいそうになる。それでも彼女は、背筋を伸ばし、今日も扉を開けて外の世界へと踏み出していく。そんな大好きな彼女のことを、“僕"はいつまでも見守っていたいと思っていた。
彼女と彼女の猫 オリジナル
『彼女と彼女の猫 Their standing points』は、1999年の初夏から初冬にかけて新海が完全に個人で制作された5分弱のモノクロアニメーション作品。
生活していくことの漠然とした寂しさ・微かな痛み・ささやかな温もりなど、言葉では伝えにくい感情を映像と音に託した作品で、心の琴線に触れるそのプロット構成や、全編モノトーンながらも緻密に描かれた作画やカット割の良い演出などは、従来の自主制作アニメーションのクオリティーを遥かに超え、高く評価されている。